チャレンジ
特許出願中
背景技術と従来の課題
- 今までの技術ではスライドコアに型板と同じような冷却を設けられないと、型板とスライドコアの間に温度差が生じてしまう問題がありました。
スライドコアに水路を形成したとしてもスライドコアはアンダーカット箇所に出し入れする可動式の為、構造は複雑になり小型化しにくく、比較的小型形状なスライドコアには採用しにくい。
一方、スライドコアに水冷に代えて空冷を採用することが考えられるが、空冷の場合、水冷よりも冷却能力が低く、クーラー等冷却媒体設備が必要になってくる。
解決しようとする問題点は、金型の内部に圧縮空気の冷却技術を用い金型冷却用通路に流す気体温度をクーラーを利用しないで下げることで、冷却能力を向上する点である。
圧縮気体の金型部品冷却方法
- プラスチック樹脂の成形品を成形する金型の内部に圧縮気体の金型冷却用通路をスライドコアの内部に設置する。
圧縮気体を膨張させる事で気体の温度を下げ、この低温の気体を金型冷却用通路に通過させる事でスライドコア部品との熱交換を行う冷却方法。
この方法を用いることによって、可動部品や小型部品でも冷却を設置することが出来、クーラー等の冷却装置を利用しなくても金型部品を冷却する事が出来ます。
さらに、無駄の無い様に成形品を取出し時、成形時に、型閉検知手段のON/OFFスイッチから制御装置を介して、空気自動開閉弁がON/OFFする仕組になっています。

更なるチャレンジ
- 現在、当社はこの理論をスライドコアだけでなく、今まで冷却のレイアウトできなかった狭部にも
応用できるよう検証中です。
冷却を設置しにくい狭部
- 従来は狭部は細い水管冷却を上げるか、ヒートパイプ(熱交換棒)などを設置していました。
しかし、水管冷却は水管を細くする為、流量が変わり全体の流れにも影響が出ます。
ヒートパイプ等も結局水冷却の一部ですので製品側になかなか近づける事は難しく、それほど製品形状近くに設置出来ません。
”圧縮気体の金型部品冷却方法”の理論を用いれば、どんな狭部もレイアウト次第で設置できると考えています。
たとえ金型トラブルで破損したとしても気体ですので重大な事にはならず、修正も容易です。
また、熱伝導率の良い材質(銅等)を用いれば、更に冷却効率を上げる事が期待できます。